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【第1回】7月5日開催記録

更新日:2023年8月2日


 「企業価値に資する⼈的資本経営コンソーシアム」において、実施している内容の一部をご紹介していきます。今回は、2023年7月5日に開催された第1回目のご紹介です。



1)研究会の⽬的と今後の内容


 「企業価値に資する人的資本経営コンソーシアム」の第1回目がスタートしました。本研究会を主宰しているパーソル総合研究所を合わせて13社から、人事領域、サステナブル経営領域の執行役員クラスの方々や株式アナリストのみなさまが慶應義塾大学三田キャンパスに集まりました。



2)ESG人的資本経営と財務戦略 

慶應義塾⼤学 総合政策学部教授 保⽥ 隆明


 研究代表の保田教授より、「日本企業が強くなるためには何が必要か」という問題提起がされ、ESGを戦略的に取り込んでいる企業として、シスコシステムズの事例に触れました。シスコシステムズは、キャッシュカウ(金のなる木)事業から安定的に生み出されるキャッシュをうまく活用し、新規事業を立ち上げ、そして多数のM&Aを実施することで事業ポートフォリオを変化させることに成功した(収益性&株価共に10年間でUP)お手本にすべき事例です。また注目すべきは、世界トップクラスのESGスコアを獲得し、その中でも人的資本がハイスコアに貢献しているという点です。

 また、もう1つの事例として、シンガポールに本拠地を置くDBSを取り上げました。財務基盤の強化から始まり、DX、サステナと綺麗にトランスフォームして、顧客からの評価も得ている素晴らしい企業です。

 事例や論文からの情報を基に、自社の取組みや考え方について、グループでディスカッションしていただきました。




3)⼈的資本経営の現状(情報開⽰の独⾃性追求)

パーソル総合研究所上席主任研究員 佐々⽊ 聡


 保田教授と共同座長を務めるパーソル総合研究所上席主任研究員の佐々木様より、日本の人事を取り巻く環境変化について、お話ししていただきました。日本の競争力低下に関する様々なデータを見ながら、人材投資の必要性についての理解を深めました。

 人的資本の概念についても、その変遷から分かりやすく示していただき、会社と個人の関係をどうしていくかが今後の企業の成長に大きな影響を与えることが分かりました。経営者は頭をP/LからB/Sに切り替え、人的資本経営に取り組んで行く必要がありそうです。

また、人的資本情報の開示については、独自性がカギになるということです。

 一通りお話しをお聞きした後は、グループごとのディスカッションの時間となりました。人材育成と企業業績との関連や、企業固有の人的資本の構築について、グループごとにお話しをしていただきました。





4)⼈⼯知能技術と⼈的資本開⽰(研究⽅針説明)

明治⼤学 理⼯学部専任講師 崎濱 栄治


 ファンドマネージャー出身であり、データサイエンティストの明治大学 理工学部専任講師の崎濱栄治様には、本研究会の最終回(6回目)に発表予定の研究について、紹介していただきました。

 義務化された人的資本開示の内容をどうすれば投資家に伝わるのかというところや、どういうキーワードを入れれば、投資家に伝わりやすいか、どういう表現をすれば良いコミュニケーションができるか等について、研究を進めて、第6回目で発表していただけるそうです。



 次回、第2回は8月23日に開催予定です。「⼈的資本開⽰」について、Unipos 株式会社 代表取締役 ⽥中 弦様がお話ししてくださいます。また、「従業員エンゲージメント」と今注目を集める「ウェルビーイング」について、パーソル総合研究所が講演予定です。お楽しみに!

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